豊嶌力也(Toyoshima Rikiya)
神戸芸術工科大学 芸術工学部 インテリア・プロダクトデザイン学科 3年

 

多木翔夢(Taki Shomu)
神戸芸術工科大学 芸術工学部 インテリア・プロダクトデザイン学科 3年

 

下川はんな(Shimokawa Hanna)
神戸芸術工科大学 芸術工学部 インテリア・プロダクトデザイン学科 3年

 

作品説明

 災害が発生し、直ぐに支援物資は避難所へと配送されます。災害当初は、命を繋ぐ物が配送され、次第に暮らしていくために必要な物を配送していくなど、避難所の需要に応じて物資の内容は変化していきます。
 その変化の中で、支援物資には必ず飲料水が含まれます。
そのため、段階を追うごとに中身の利用を終えた容器は廃材となってしまい、蓄積されてしまいます。
 その現状を解決し、支援物資を最大限に活用しようと廃材の転用を考えました。今回提案する『joint+』は、用途を終えた物を段階に応じて必要な物の一部とする「ものとものを繋ぐためのプロダクト」の提案です。

作品制作の経緯や思いなど

 備蓄物資の喪失、物資集積拠点における混乱
 本来大規模災害においては、3日間程度は被災市町村において備蓄されてい る物資で対応し、その後外部から供給される支援物資で対応するということが 基本となるが、今回の震災においては、津波により市町村内の備蓄物資が流出 し、外部から支援物資が届けられるまでの間の物資の確保が困難になった。

 また、このような大災害を前提とした支援物資の供給を想定していなかった こと、支援物資の集積拠点として使用する予定であった公共施設が津波による 被害を受けたこと、他の用途に使用されて物資集積拠点として活用できなかっ たこと等が指摘されている。

 大量の支援物資 本来被災者が必要とするものを必要なタイミングで、必要な量を届けることが重要であるが、そのためには物資集積拠点において支援物資が適切に仕分けされ、適切な情報(=被災者のニーズの適切な把握が前提)に基づいて、適切なタイミングで配送される、というシステムを構築することが必要となる。このためには、物資集積拠点に持ち込まれる支援物資についてはあらかじめ、どのタイミングで、どのような物資が、どのようなタイミングで持ち込まれるかについての情報が物資集積拠点の管理者にもたらされ、この情報に基づいて必 要な人員・スペースの確保がなされることが必要となる。

しかしながら、今回 の震災においては、発災から数日が経過した後も通信手段の途絶等により国か らの支援物資についても国・県・市町村間において量や到着時間に関する情報 共有を十分に行うことができなかった上に、企業、NPO、団体、個人等様々な主 体からの支援物資が、事前の調整なく、かつ、物資の内容についての情報が明 示されないまま、送付される事例が多数発生した結果、物資集積拠点における 処理能力が大幅に低下するという事例が生じた。

 なお、事前の調整、情報の開示のない支援物資の送付は、結果として物資集 積拠点における作業の支障になるという指摘が、阪神淡路大震災、北海道西方沖 地震、中越地震の際にもされてきたところである。

 被災者ニーズと合わない物資の管理のためのバックヤードの確保 被災者の物資に対するニーズは、時間の経過とともに変化し、多様化していく ことから、そのニーズに対応して的確なタイミングで被災者に必要な量を供給す ることが重要であり、ある時に必要とされた物資であっても数日後に遅れて到着 すると一転して被災者ニーズと合わなくなるというケースが生じることとなる。 前述のとおり、企業、団体、個人等からの事前の調整、情報の明示のない支援物資の送付により、物資集積拠点においては大量にニーズに合わない物資が生じることとなった。各県の一次物資集積拠点では、このようなニーズに合わない物資 のために本来の必要な支援物資の供給活動に支障が生じたことから、このような ニーズに合わない物資を管理するバックヤードを、県域を超えて県外に確保しな ければならない事態が生じた。

 

出展者…
神戸芸術工科大学 芸術工学部
 インテリア・プロダクトデザイン学科 3年  豊嶌力也
神戸芸術工科大学 芸術工学部
 インテリア・プロダクトデザイン学科 3年  多木翔夢
神戸芸術工科大学 芸術工学部
 インテリア・プロダクトデザイン学科 3年  下川はんな